障がいのある方の中には、その身体的なハンディにより、既存の家電製品をはじめ、日常生活上必要な福祉機器や、ナースコール等に代表される医療機器でさえも、既製品のそのままの状態では使えない・操作できない方が世の中には多くいらっしゃいます。
それは、手や指の力に代表される身体機能に由来する部分が、障がいや疾病により非常に弱かったり、あるいは全く機能することができないことによる原因からのものです。
障がいの無い方には何のことはない機器の操作や動作ができないことは、それ自体が大きなバリアー、ハンディとして障がいのある人の日常生活と人生の様々な場面で、ことある事にいつも重くのしかかり続けていくという結果を生んでいきます。
これらは、専門的な知識と、ちょっとした技術による工夫で実際克服ができることが多いですが、普通の一般人が自分の手だけでそういうことができるのかというと、そんなことばかりではありません。
また一方で、最近では福祉機器も、当事者一人一人のその困難さと必要性が徐々に認知もされはじめ、今日では技術的にも進歩し、多様な用途の製品がぞくぞくと開発、市場に販売され、その数は日増しに増え続けてきております。
それは大変嬉しく喜ばしいことである反面、今日存在する製品には、
- 一体どんなものが世の中に今日あるのか?
- こういった用途で使える福祉機器があるのか?
それとも無いのか?
といった情報すら手に入れずらく、また専門員でもない限りそれらについて把握、網羅して知り続けていくというようなことは、障がい当事者、そして家族にとっては、到底不可能なことであります。
障がい当事者は、自分の希望する用途の福祉機器がたとえあったとしても、その情報に行き着くことすらも出来ないまま、ついには【あきらめてしまう】といった状況の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
またこういった福祉機器の中には、自分にとって最適な使用が出来るようにカスタマイズやコーディネートが必要であったり、保守点検が必要な場合もあり、使いこなす面でも、使っていく面でも、当事者が一個人で対応しうるには、自ずと限界も出てきます。
専門の病院や施設では、作業療法士(OT(オー・ティー))と呼ばれる、国家資格を有する専門員が常駐しており、入院・入所者に対して、これらのことに対して総合的に支援を行っています。
しかし、そうでは無い、より多くの施設や病院以外の「地域」で生活する障がい者に関しては、そういった支援の環境や機関、またこれらのことに関する支援の手が非常に乏しく、また全く無かったりするために、援助を思うように得られないといった方が多くいらっしゃいます。
苫小牧も例外ではありません。
この手の知識や技術を有した専門員や支援員が地元におらず、様々な支援や技術、そして数ある福祉機器の恩恵を思うように得られていない状況にあります。
このような環境を私たちは主体的に変えるために、「ハーティ電子サポート」プロジェクトを起ち上げました。
このプロジェクトは、広くあらゆる障がいのある方たちに対して、その方たちのニーズに個別対応しうる様々な福祉機器のコーディネートや、種々の情報の提供、相談、そして実際に電子技術を用いた機器の加工や福祉的改造等を行うことで、トータル的な電子技術による支援を支援者ネットワークで提供していけるようにしようとするものです。
これにより障がいのある方たちの日常生活や社会生活のサポートを行い、より一層の生活とライフスタイルの向上、QOL(Quality of Life)の向上、そしてさらなる社会参加と、就学・就業の促進。それのみならず、当事者の活躍を様々な側面で支えることで、より一層のノーマライゼーション社会を実現していこうという、有志の「支援者グループ(ネットワーク)」を、苫小牧を活動の拠点として創っていこうとするものです。
具体的には、パソコンやその他の情報機器の操作ができるようにアプローチを図る技術的な面での援助や、個々の希望と能力に応じた機器の製作、加工を電子的な技術でもって行い、ネットワークを介して、有志の専門員が各自、知恵を出し合いながら、総合的な問題解決へのアプローチと、その支援を当事者に提供できるようなグループの設立を目指していく有志のネットワーク構築プロジェクトです。
苫小牧を拠点として、近隣地域、および市町村を含めた範囲を実働の支援範囲としますが、面する支援を必要としなければ、日本中のどこからであってもインターネット、及び宅急便を使用したかたちでの支援が出来るものを目指していきます。
様々な立場の支援専門員や技術者の方々が本ネットワークのもと一同に介し、知恵、技術、情報をお互いに共有し合いながら、各自がチーム作業を図っていくことで、高度な問題解決能力と、どんな困難事例にも対応できうる支援グループの構築を目指します。
様々な立場上の垣根をはらい、ひとりひとりの力を1つの目的・事例の下に合わせ協働しながら、障がいのある方たちの無限の可能性と、素晴らしい人生を切り開き支えていくための一助となれる取り組みと、そのための活動を推進し支援活動を実際執り行っていく、それが「ハーティ電子サポート」です。
本プロジェクトの活動に、あなたのお力を貸して頂けませんか?
電子的な知識や技術に明るい方、もしくは作業療法士、各種支援専門員、または各種福祉事業者・機関、各種福祉機器メーカーや制作者、等々、様々な立場の方の本プロジェクトへのご賛同とご助力、そしてご参加をお待ちしております。
「障がいのある方たちを支えていきたい、支えたい」
そんな熱い思いとお心さえあれば、個人、法人問わずどなたでもご参加頂けます。
但し、ご希望の際は「電子知識と技術」が福祉支援技術として安全に提供していけるものかどうか、保有の知識、経験等といった点について、一定の確認を事前にさせて頂きますので、その旨ご了承くださいますようお願い申し上げます。。
当会がその内容に基づき、審査後、ご参加頂く運びとなります。
参加の詳細と、問い合わせは次の通りです。
参加ご希望の方は
メールで、
- お名前
- 性別と年齢
- ご住所
- ご職業(または所属先機関、病院、大学、または施設名。)
- 保有の資格、及び、技術の詳細、経験について。
とともに、参加希望のメールをお送りください。
htakeo@fork.ocn.ne.jp
追って、当会担当者よりご連絡させて頂きます。
また、問い合わせ等も何なりと同アドレス宛にお寄せください。
皆様の技術とお力、そして知恵をあわせていきながら、障がいのある方の明日を支えていく支援活動に、力を貸して頂けませんか。
「真のノーマライゼーション社会」を支える一端のプロジェクトとして
「ハーティ電子サポート」へのご理解と、
あなた様のご賛同とご助力を、心よりお待ちしております!