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自薦ヘルパーとは何か
通常、介護事業所では、派遣するヘルパーを誰にするかは事業所で決めています。
勿論、ヘルパーを採用するときも事業所が決めています。
利用者が自分に一番最適な介助を構築しようとするとき、
「こんな人を雇って派遣して欲しい。こんな人を使いたい。」と言ったとしても、事業所では他多くの利用者さんへも行く事を念頭にしてのヘルパー運用を行っているため、多くの場合それは不可能です。
対応できるヘルパーが居なかったり、ヘルパーが不足していれば、必要な介助サービスを受けられないことにもなります。
また、「他へ行っていてその時間は空いてない」等のことで、ヘルパーを『使いたい本来の時間』に使えないなどのこともあります。
自分の生活で使う介助で、無くてはならないものであるのに、その意思決定のほとんどを利用者は自分で行うことが出来ない場合がほとんどです。
そのため、自分にあった介助がなかなか得られず、自分の意図する生活が営めなかったり、また生活がままならない場合があります。
生活に介助が必要不可欠な場合(僕自身もそうです)では、介助が思うように得られないこと、それは生活を営めないばかりにとどまらず、命の危険にも関わる時もあるほどの重大なことでもあります。
利用者自身が自らの介助を担うヘルパーに関して、
誰を採用するか、誰をいつ使うか、またその日々の指示・指導・シフト、はたまたその解雇の決定権までに至る運用の権限すべてを持つ、
利用者自身が自分の使う介助者(ヘルパー)のいわば実質的雇用主(社長さん)となって、主体的に意思決定を行い、自分の生活を構築していける仕組み、これを自薦ヘルパーといいます。
自薦ヘルパーは、利用者の意思決定に基づき、利用者自身の介助業務を専門に行っていきます。
登録事業所と呼ばれる自薦ヘルパーサービスに対応する事業所に登録はしますが、ヘルパーの運用や利用に関する事業所の意思介在はありません。
これによって、介助の必要な人の求める生活を、必要な時間に、目的とする内容で、究極の利用者本位の下に実現していくことができます。
利用者は、自分が必要だと思えば、自分の意思の下にヘルパーを探し、求人し、いつでも採用・補員することもできます。
この仕組みは海外ではパーソナルアシスタント制度と呼ばれ、介助の仕組みが個々人にとって最適なものが得られていくための1つの仕組みとして確立され、今日欧米では広く普及されています。
利用者主権の介助のかたち、それが自薦ヘルパーです。
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